レンタルサーバーは必要?リモートデスクトップの機能を解説!

働き方改革などによって、テレワークなど社外での働き方が一般化しつつあります。それにともない「リモートデスクトップ」を導入する企業が増加しています。今回は、リモートデスクトップについて解説します。また、レンタルサーバーを効果的に使う方法にも触れているので、リモートデスクトップの導入に興味がある方はぜひ一読してください。


リモートデスクトップとはどんな機能?

リモートデスクトップとは、インターネットを経由して、離れた場所にあるホストコンピューターを、クライアント(ホストコンピューターを操作するための端末)によって操作する仕組みのことです。なお、クライアントはスペックが多少低くとも構いません。

リモートデスクトップ利用時の演算処理は、すべてホストコンピューターが行うためです。そのため、クライアントの担う役割は、ディスプレイ表示とキーボド・マウスによる入力にほぼ限られます。

リモートデスクトップのメリット

リモートデスクトップの機能を使って得られるメリットは主に3つあります。1つ目は、コストがあまりかからないことです。既に購入してある社内のホストコンピューターを使って仕事ができるので、社外持ち出し用のパソコンを購入する必要がなくなります。

利用するクライアントやインターネット回線は、既存の物を使いまわせます。導入にあたって新たに用意すべきものが少ないので、コスト的な負担が小さいといえるでしょう。仮に、操作用の端末を配布するにしても、高スペックなものを購入する必要がありません。

安価な端末を利用できるので端末購入費用をおさえられます。2つ目は情報漏えいリスクの低減です。テレワークなどの働き方には、情報漏えいのリスクが常に付きまといます。リモートデスクトップを使えば、データが会社のホストコンピューターに保存され、外部端末にデータを残しません。

くわえて、社外にコンピューターを持ち出す必要がなくなるため、情報漏えいリスクを最小限にできます。ただし、インターネット上でのセキュリティが確保されていない場合には、情報漏えいリスクが高まることがあるので注意してください。

3つ目のメリットは業務効率化が期待できることです。リモートデスクトップの機能を使えば、インターネット環境がある限り、会社のホストコンピューターが操作できるようになります。つまりは、社外のどこにいても仕事をすることが可能になります。

出張先や外回り、あるいはテレワークなど、社外で仕事をすることが多い人にとって便利な機能であるといえるでしょう。また、出先から業務のためだけに会社に戻る必要がなくなる、社内のホストコンピューターにインストールされたソフトウエアが使えるようになる、スペックが低いパソコンでも作業効率が落ちない、といった効果が見込めます。

リモートデスクトップのデメリット

リモートデスクトップを使う上で考えられるデメリットには、以下のものが考えられます。1つ目は、回線速度によってパフォーマンスが左右される点です。リモートデスクトップは、インターネットを介してホストコンピューターとクライアントの間でやりとりをします。

そのため、回線速度が遅い場合には、入力と結果表示の間にタイムラグが発生する場合があります。マウスやキーボードの入力ごとに、その表示が遅れていたのでは、仕事を効率的にすすめることは難しいでしょう。

さらに、安定した回線でなければ入力情報が正しく反映されないことがあります。

リモートデスクトップを用いる場合は、高速で安定したインターネット回線を選ぶことが大切です。2つ目は、セキュリティのリスクです。インターネットを介するため、サイバー攻撃や不正アクセス、あるいはマルウェア感染の対策が不十分な場合、情報の改変や漏えいのリスクが高まります。

対策にはセキュリティソフトの導入や接続可能なIPアドレスの限定、セキュリティ性能が高いとされるサーバーや回線の利用などが考えられます。ですが、そのすべてにおいて絶対的な安全が確保できるわけではありません。

常に複数のセキュリティ対策を施してリスクを低減させるようにしましょう。万が一に備えて、バックアップを安全な場所に保管するといった対策も必要です。

レンタルサーバーはリモートデスクトップに必要?

リモートデスクトップを実現するには、ホストコンピューター、クライアント、インターネット回線の3つがあれば事足ります。

そのため、レンタルサーバーがなくともリモートデスクトップは実現可能です。しかし、リモートデスクトップをそのまま導入したのでは、インターネット回線上のリスクを下げられません。

レンタルサーバーの優れたセキュリティシステムを利用すれば、より安全なリモートデスクトップ環境を構築することが可能です。

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レンタルサーバーのファイルサーバー化でセキュリティ向上!VPNも同時に設定しよう

リモートデスクトップでは、クライアントとホストコンピューターでやり取りをするため、インターネット上のリスクがそのままホストコンピューターに影響を与えます。改変や流出のリスクが高い編集中のデータや顧客データを、ホストコンピューター以外の場所に預けておくようにすれば、インターネット上のリスクを低減させることが可能です。

そのための利用方法の1つとして挙げられるのが、レンタルサーバーを「ファイルサーバー」として用いることです。ファイルサーバーとはファイル共有のために用意されたサーバー全般を指します。レンタルサーバーをファイルサーバーとして用いることには大きなメリットがあります。

まず、レンタルサーバーのセキュリティシステムが利用できるようになることです。通信時の暗号化やファイアウォールなど、情報保護に適したセキュリティがレンタルサーバーには準備されています。これらを利用すれば、格段にセキュリティレベルが向上するでしょう。

レンタルサーバー側がサーバーを管理する点も大きなメリットといえます。専門的なスキルで管理するため、自社管理よりも一般的にセキュリティレベルが高くなり、問題点が発生した場合の発見や復旧が早いです。仮にホストコンピューターへの侵入を許してしまっても、顧客データや編集中のデータがホストコンピューター内になく、レンタルサーバー上にあるから安心です。

なお、レンタルサーバーをファイルサーバーとして使う場合には、「VPN(Virtual Private Network)」を利用することで、よりセキュリティを強固にできます。VPNとは仮想の専用回線を作りあげる技術です。

これによって決められたIP以外からのアクセスを、サーバーが受け付けなくなります。サーバーへの進入路を防ぐことになるので、セキュリティの向上が期待できます。

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リモートデスクトップで業務効率アップ!レンタルサーバーはセキュリティ向上に効果的

リモートデスクトップは、ホストコンピューターをクライアントから操作できるようにする機能です。導入コストが低い機能ながら業務効率アップが期待できます。しかし、セキュリティ上のリスクが高まるので安全対策が欠かせません。

レンタルサーバーはリモートデスクトップの構築には不用ですが、ファイルサーバーとして用いることで、セキュリティを向上させてくれます。